インドに行ってきました! Part2

前回までのあらすじ

どうも。インド到着後、ニューデリーに降り立ってすぐに現地人に「パキスタンとの関係が悪化しててニューデリーは危険」と脅され、深夜、詐欺ツアー会社にジャイプールへと連行された僕です。

2日目

2日目はジャイプールで朝を迎えた。この時は実際に自分たちが騙されていたのが疑心暗鬼な状態だったため、一人80000円という大金を払うべきだったのかどうなのかということが頭の中をグルグルと反芻し、ベッドの中でおかしくなりそうだった。 そこで痺れを切らした相方の友人がスマホローミングをONにし、もう一度日本人宿へ連絡を取ってくれた。ありがとう。 何度か電話をかけると宿のスタッフが出た。友人がしばらく会話をして切った。その後すぐ友人から「やっぱ昨日のは詐欺だったw」と言われた。あああ〜〜、知ってた。。。

ツアー会社からの回線で電話をかけていたので、どの番号を入力しようがおそらくその日本人宿スタッフを装った詐欺師にしか繋がらないようになっていたのである。巧妙すぎるだろおい。アッパレだよもう。 その後萎えている状態で、なんとなく日本の大学図書館から借りてきた「地球の歩き方 インド編」を眺めていると、なんと同様の詐欺の内容が書いてあった。観光センターの Tourist Information Center という名前まで一緒。なんで事前に読んでおかなかったんだ。

そんなこんなで最悪な気分の朝だった。表面上は友人とお互い元気を出そうとしてたし、「もう起こったことだから仕方ない!w」とかほざいてたけどおそらくお互いに心中はボロボロだったはずである。

昨夜にツアー会社でチャーターしてある、タクシー運転手のガネーシャと「朝の10時から観光しよう」と約束してあったので時間通りに外に出た。するとガネーシャは笑顔で待っててくれたので、こいつは意外といいやつなのか?と感じた。時間ちゃんと守ってるし。 でもよくよく考えると、自分たちはこいつの分のホテル代も払っているんだなと思い、車に乗り込んだあたりで徐々にイライラしてきた。

とは言いつつ2日目は結果から言うと、なんだかんだ充実していた。まず最初に向かったのはアンベール城という、ジャイプールでは割と有名なお城。自分のインド旅行のお目当としてはアラビアっぽい、砂漠っぽい雰囲気を味わいたいなという気持ちがなんとなくあった(Fateイスカンダルやハサンが好きなため)。

アンベール城はそのような情景がなんとなく感じられるところだった。良い。しいていうなら、本当はもっと西部の砂漠の街「ジャイサルメール」に行って、夜に星を眺めてカッコつけたかったのだが、遠いし今回は諦めだ。

アンベール城で最初に強く感じたのだが、やはり入場料がある「選ばれしものだけが入ることの許された空間」は最高である。うるさい現地のインド人は寄ってこないし、ウンコも落ちてないし、臭くない。と、最初は思っていたのだがアンベール城の最上階で陽気なインド人に写真を撮ってもらったらチップを要求された。一応払ったが、その後も彼はずっとその場にいて、同じように写真を撮ってあげてはチップを要求するという行為を繰り返していた。貴様はなんで入場料払ってまでチップを得るような行為をしているんだ。もしかしたら有料の場所の方が競争相手が少なく、結果的に稼ぎがいいのかもしれない。そう思うと意外と頭のいいやつなのかな。。(もっと生産的なことに知恵を使って欲しい)

f:id:syukit:20190325173326j:plain
ジャイプール アンベール城

その後、「いいお土産やさんがあるから行こうぜ。ジャイプールが名産のものだから。」とガネーシャに言われ、お土産屋が数店集まった場所に連れてかれた。いやなんで序盤でお土産買わなきゃいけないんだよ。また、これも後から気づいたことだが、ツアー会社を含め、お土産屋さんもおそらくグルだった。インドの悪徳ツアーのネットワークおそるべし。

最初に案内されたお店はシルクのスカーフや服などを売っているお店だった。ぼくはこの時点で店員に対して喧嘩腰でいたので、特に何も買わなかった(友人はスカーフを買っていた)。そしてその後スパイスの店に連れてかれた。ここでも店員のスパイスの紹介を、そうか、みたいな感じで適当に受け流していたのだが、ここでこの旅行で一番転機となることが起こった。

スパイスの店に偶然ぼくらと同じくらいの年齢(大学生ぐらい)の男性がいたのである。とりあえず名前はT君とする。彼はすでにインドに3週間程度いるらしく、店員とのやりとりなどを見てもとても慣れている様子であった。そしてもう一つ驚いたのが、T君もタクシーをチャーターしていたのである。ここで、タクシーチャーターって結構いいのかも、と思い少し安心した。その後10分ほど話し、今夜は彼とカレーを食べる約束をしてお別れをした。彼とは今後何度も関わることとなる今回の旅のキーパーソンである。

その後は、有名どころであり1箇所に固まっている「シティ・パレス」「ジャンタルマンタル」「風の宮殿」に向かった。アンベール城でも感じていたが、やっぱ有料の空間最高。ベンチもあり、30分ぐらいリラックスしてしまった。

ジャンタルマンタルでは3人組の日本人に遭遇した。彼らは全員一人旅で来ていたのだけれども、偶然会い、共に行動しているという。そう思うと一人旅でも現地で会った人と行動すればそんなに寂しくはならないのかな、と思った。そしてそういう現地での出会いを十分に楽しめることが一人旅の醍醐味なのかもしれない。彼らはみんな2週間程の旅程であり、悪徳ツアーには引っかからなかったらしい。羨ましい。

現在は1週間程度滞在しているらしく、現在までの旅費を聞いてみると「節約してるから〜…2万くらいかな?」と言われた。心臓がキュッとなった。

先の宣告により少し気分が悪くなったあと、風の宮殿にも行き、とりあえず記念写真を撮り、ガネーシャの元に戻った。

次にも色々な観光地を巡らせてもらったが、中でも印象深かったのがゾウに乗れるパーク的な場所である。

f:id:syukit:20190403180102j:plain
ゾウとぼく

ここではゾウとの触れ合い方によって値段が変わるようだった。僕らは「ゾウに乗る」だけを選択した(4000ルピー程度、今思うと高い)。パークの人は他のオプションをゴリ押ししてきたが、なんとか回避できた。最初にゾウとのお触り体験的なことし、その後ゾウに乗ってパークの周りを數十分歩くものである。この時初めてゾウに触ったが、ゾウには毛が意外にもたくさん生えていることを初めて知った。毛は硬く、陰毛のようだった。また、ゾウに乗るのは楽しかったが、乗っているときに僕がほとんどオプションを付けなかったせいか、ゾウの下にいた現地の子どもに「No money! No money!」的なことを言われた。うるせえよ。

その後夕方にもなり、T君と約束したレストランへ向かった。割といいレストランだったため、ガネーシャは僕らが店に入った瞬間にすうっとどこかに消えてった。やったぜ。

中ではT君と、さらにT君と同じホテルだったもう一人の大学生日本人男子がいた。さらにT君がお昼に出会った大学生二人も偶然入ってきた。なんとインドで男子大学生6人で食べることになったのである。さらに驚くべきことに僕ら6人には共通点があった。

みんなツアー会社に騙されていたのである。こんなことあるか?と思ったが、実際にあったのである。みんなニューデリーで騙され、ツアー会社に連れて行かれ、そこでツアーを契約したのである。もう、インドの悪徳ツアー会社は天才である。共通の話題があるということで、僕らはみんな盛り上がりおいしくカレーを食べた。

f:id:syukit:20190403180121j:plain
ディナーのカレー。うまい。

そして騙された人間が意外にもたくさんいることに安心した。「損したのは自分だけじゃないと安心する」という感情はよろしくないのかもしれないが、このときは本当に安心した。しかも騙されたのも同じ悪徳ツアー会社だったようだ。僕ら二人組はツアー会社に行ったのが夜だったので会うことがなかったが、他の4人は全員クマールさんという日本語ペラペラの人に匠に騙されたらしい。僕らが日本人宿に電話したと思って相手にしていた人は、もしかしたらクマールさんだったのかな。。

朝に落ち込んでいた心が少しは楽になった。結果良ければ全て良しである(まだ旅は2日目であるが。。)